無言で隼人の車に乗せられ 家に着いた香南はバスルームに投げ込まれた。
熱いシャワーを身体にあびながら 涙が止まらない。
どういいつくろった所で隼人の見たことは真実だ。
例えそれが隼人のプレゼントを買うためだったとしてもそんなの言い訳になんかなりはしない。
きっとこれで隼人は心から俺を軽蔑して そして離れて行くに違いない。
こんなバカな自分に「惚れた」と言ってくれた隼人。
それをこんなに簡単になくしてしまうんだ。
香南は胸が苦しくなってうずくまり泣きじゃくった。
ガラリと戸が開き隼人が裸で入ってきた。香南は驚いて隼人を見つめた。

「仕方のない奴だなお前は。あの男は知り合いか?」
ブンブンと香南は首を横にふった。

「ほぉ、行きずりの男と路上でキス……か。とんでもない淫乱を拾ったもんだ」
淫乱なんて、違うと言い返したいが 何と言って謝っていいかもわからない。香南は目を伏せた。

「お前のキスは一万か。ずいぶん高いな。でも俺はお前にもっと金を出しているからな。キスよりもっと凄いことしてもいいはずだよな」
隼人の目は冷たい怒りの炎が見えるようだ 。

「あの……隼人さん」
なんとか謝ろうと口を開いた香南だったが、その口は瞬時に隼人の唇で塞がれた。

「ううっ…はっ……」
噛みつくようなキス。
息をつく暇を与えない荒々しさに香南は飲まれる。

「……ううっ……っう」
息苦しさに隼人の背中にしがみついて爪を立てた。

「困った子だな。もっとお仕置きが必要らしい」
唇を離した隼人は香南を見つめる。
人格が変わってしまったように感じるほど冷酷な顔。
香南は怖くなっておもいっきり首を振った。

「香南、俺は恋人としてお前を選んだと言わなかったか?」
違うと首を振っても 隼人の怒りは治まらず まずます激高して香南の顔にシャワーをかけた。

「お前は承知してここに来たんだよな。なのにあれはなんだ」
顔を背けてシャワーから逃れようとしても 後ろから激しく髪を掴まれ抵抗はあっさりかわされてしまう。

「お前は一度に何人も恋人がいて当然と思っているのか。それともばれなければ 何をしても平気と思っているのか?」

シャワーの勢いが強い。
苦しくて空気を求めた口から容赦なく水が入ってむせる。

苦しくて息が出来ない。
香南は自分の身体から力が抜けていくのを感じた。

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