寝室の扉を閉めると 隼人はソファにどっと腰を下ろした。
あれから外に出ていた奥田が帰ってきて 香南は隼人のプレゼントを買いに出かけたのだと知った。

だから自分の金でなくてはとこだわったのかと隼人は唇を噛む。

もちろんだからといってあの方法で稼いだ金でもらったプレゼントを どこの恋人が喜ぶと思うのか。
香南の方法はおもいっきり間違っている。
それでもそれが自分を喜ばす為の行為だったと知って隼人はため息をついた。

「バカな奴」
そしてバカな奴ほどどうしようもなくかわいい。

「何が殺して……だ。殺されたのは俺のほうじゃないか」
棚からウイスキーを出しロックで3杯立て続けにあおる。
ふぅと深く息を吐き、隼人は再び寝室に入った。

 

 

ベットの上で香南は死んだように眠っていた。
隼人は横に腰掛けそっと顔を近づけ 額に頬に小さく何度もキスを落とす。

「ううっ…」
香南はぼんやりした頭で目を開けた。
目の前に隼人がいる。
近すぎてびっくりしたが大好きな隼人の顔だ。

「隼人」
甘い声でその名を口にした。
なんで自分がここにいるのかよく思い出せない。
香南は隼人がそこにいることがただうれしくて微笑んだ。

「隼人」
香南の目からポロポロと涙がこぼれる。
自分でもどうして泣いているのかわからない。

「隼人……好き」
そう言って香南は隼人にまた笑いかける。


そして急にさっきの事の顛末を思い出した。

「あ…………」
固まった香南の髪を隼人が撫でる。

「でも……もう」
香南の目から壊れたように涙が溢れ出す。
その涙を隼人は唇で吸い取った。

「呆れたでしょ?……捨てても…いいよ。ちがっ、やっぱり嫌。……ねえ、このまま殺して」
何も言わず隼人は香南の髪をなで続けた。

「隼人……もう」
「もう なんだ?……誘ってるのかお前は?」

「違う……もうやさしくしないで」

「バカかっ?!お前は。一体どこまで!」
やさしく髪を撫でていた隼人は 突然香南に覆い被さり奪うような激しいく唇を合わせた。

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