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香南は男に近づき そのあたたかな濃茶の瞳を見上げて言った。

「……あの、たくさんありがと…俺」

まさか自分の借金を瞬時に返してくれるなんて思っても見なかった。
そこまでしてくれて 性悪なとこを見ても それでも…。
それでも恋人にするって言うのは……。

もしかしたらずっと望んでいた人なのかもしれない。


でも、期待しちゃだめだ。
後できっと泣くことになるから。

これは単なる契約だ。


言ってみれば商談なんだ。

 

「えっと、瀧瀬さんの…  」
「隼人(ハヤト)と呼べ」

「あっ、うん。……隼人さんの恋人役、ちゃんとできるようにがんばるよ」
「…役、か。強情な奴だなお前は。まあいい。じゃあちゃんと恋人役をやってもらおう」

怖いくらい冷たい目で射すくめられて 動けない。
瀧瀬はふっと笑っていきなり香南を抱き上げた。

そっとベットに下ろされ隼人が覆い被さってくる。
いつの間にかバスローブの紐ほどかれすっと手が差し込まれる。
緊張で息を詰めた唇は熱い唇に覆われた。

「……っ」

上に滑ってきた手が 小さな突起を撫でる。
香南は漏れそうになる声を必死で殺した。
恥ずかしいのもあるが、声を出したらなんだか全てこの男に屈してしまうような気がする。
そうなれば頑なに自分を囲ってきた塀をあっさり壊されて 何があっても平気だと立っていられた自分が 脆く崩れていってしまうような気がして 怖かったのだ。

突起を撫でていた手は次第にそれをきつく摘み 潰すように揉んでくる。
痛みに混じった快感に無言で身体を捩った。
そっと息を逃がし耐えようと薄く開けた唇から すっと舌が進入して もう息があがっている香南の歯列をなぞってくる。

「……んんっ…っ」

「何故、声をころす?」

香南は目をきつく瞑り首を振る。
隼人はそんな香南を見て かすかなため息をもらした。

「ふん。強情な奴だな。だが、そんな反抗が余計に身のためにならんことをその身体に知るべきだな」

唇から首筋を辿り 胸の突起にたどり着いた舌は 執拗に香南を責める。
絡みつくように舐められ、吸われ、やがて硬くしこってきたそれを やんわりと歯で噛まれ……

「フゥ…ン…っ」

感じまいといくら首を振っても 身体はお構いなしに快感を捉えてしまう。
隼人は空いた反対の小さな胸の突起の上を 爪でひっかいたり執拗に摘みあげる。
小さかった突起は充分に存在を主張し 赤く熟れている。

「…っ…はぁ……もう…もう そこやめろよ」

いくら耐えようとしても熟れた突起は 微かに触れられるだけでジンジンとした痺れを 身体の奥に響かせてくる。
身体の中心に熱が集まり 香南はうろたえた。
今まで胸だけでこんなに感じたことはなかった。
ときおり耳元に吹き込まれる 好きだ という低い声が香南を朦朧とさせる。
もう声がおさえられなくなりそうだ。

「や、もう…やだ…ああっ…はあっ」

もう香南には耐える事はできそうもなかった。
出してる自分がうろたえるほど裏返った声で喘いでしまう。
そんな香南を隼人は満足そうに見つめた。

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